英単語。スペルは「cloud」で、日本語では「雲」や「大群、集団」の意味を持つ。最近では、クラウド コンピューティングを略して「クラウド」と呼ぶことが多い。
「クラウド」は、ネットワーク(通常はインターネット)を表す。従来より「システムのイメージ図」ではネットワークを雲の図で表す場合が多く、それが由来と言われている。クラウド コンピューティングとは、ネットワーク、特にインターネットをベースとしたコンピュータの利用形態である。
従来はユーザー(企業、個人)がコンピュータのハードウェア、ソフトウェア等を、自分自身で保有・管理していたのに対し、クラウド コンピューティングでは「ユーザーはネットの向こう側からサービスを受け、サービス料金を払う」形になる。
ただし、「クラウド」自体の定義は明確でなく、バズワードとして利用されることが多い。
クラウド事業者のためのオープンソースプロジェクト「OpenStack」
クラウドのプラットフォームとなる、スケーラブルな計算システムと分散オブジェクトストアなどのソフトウェアをオープンソースとして開発しようという「OpenStack」がスタートしました。
OpenStack Open Source Cloud Computing SoftwareOpenStackの中心となったのは、クラウド事業者のRackspace HostingとNASA(アメリカ航空宇宙局)。そのほか、デル、シトリックス、インテル、AMD、RightScale等多くの企業が参加を表明しています。
シンプルな実装と大規模なスケーラビリティによって、どんなサイズのパブリッククラウド、プライベートクラウドのニーズにも合致した、オープンソースのクラウド コンピューティングプラットフォームを作り出すこと。
OpenStackによるソフトウェアはすべてがApache License 2.0で提供される予定で、「There will be no "Enterprise Edition".」と、高機能版のエンタープライズエディションといったものはない、とのこと。
RackSpaceのCSO Lew Moorman氏は、OpenStackによってクラウドの標準化とベンダロックインの排除、そしてイノベーションの加速を促進したい、とコメントしています。
OpenStackを構成しているComputeとStorage、2つのプロジェクト
OpenStackでは、現在2つのプロジェクトが始まっています。「OpenStack Compute」と「OpenStack Object Storage」です。
OpenStack Computeは、NASAが開発し用いているクラウドのネビュラをベースにしたもの。大規模なインスタンスの展開を可能にするIaaSの機能を備えています。内部でAMQP(Advanced Message Queuing Protocol)と呼ばれるメッセージング機構を使用し、インメモリデータベースのRedisも用いると説明されていることから、インスタンス間の連係によるスケーラビリティの実現も目論んでいると推測されます。
OpenStack Computeは10月中旬に最初のリリースが登場予定。
OpenStack Object Storageは、RackSpaceが商業サービスとして提供している「クラウド ファイルズ」のコードをRackSpaceがオープンソースとしたもの。
クラウド ファイルズはクラウド用に冗長構成された容量無制限のストレージで、最大5GBまでのデータを保存可能。SSL経由で保存できるプライベートコンテナや、保存したデータに自動的にURLが割り振られてネット経由で参照できるようになるパブリックコンテナなどがあります。AmazonクラウドのSimple Storage Service(S3)に似たサービスのようです。
現在デベロッパープレビューとして公開されており、9月中旬に最初のコードがリリースされる予定となっています。
Eucalyptusと何が違うのか?
OpenStackは、オープンソースのクラウド構築用ソフトウェアとして知られる「Eucalyptus」とどこが違うのでしょうか?
ほかにオープンソースのクラウドプロジェクトがあるとしたら、なぜ新しいプロジェクトを立ち上げるのですか?
私たちは熱心にそれらをウォッチしてきましたが、残念なことに私たち(RackSpaceやNASA)が望むような大規模なスケーラビリティを扱えるものはありませんでした。
しかしNASAのNebulaクラウドは例外的に大規模なスケーラビリティに対応しており、NASAとRackSpaceが抱えている大規模なクラウドを管理運営するという悩みに合致したことから、この新しいプロジェクトを始めたのだと説明されています。
